繊研新聞12月23日付けコラム。
うちの息子の誕生日に、全国各地からプレゼントが届いた。
「友だちから」という。
北海道からは海鮮が、東北からはリンゴジュース。息子の好みを知っている「一度も会ったことのない友人たち」からだ。
コミュニケーションの形が大きく変ったのか?
いやいや、むしろ昔に戻ったんじゃないかと、思う。
気の合う人というのは、会話や文章である程度分かる。
そして、話が合うというのは友だち付き合いにおいて重要なことだ。
私の子ども時代には「ペンパル」というコミュニケーションの手段が存在した。
雑誌に「ペンパルコーナー」があって、文通で友だちになりましょう、という趣旨のもの。実際、文通でカップルになりました、なんて話ごろごろ転がっていた。
あの当時は、ペンパルコーナーに自己紹介のほか、住所とか晒してたよね。
今じゃ、考えらない。
ソシャゲは、ただ、文通よりやりとりのスピードが速いだけ、大して変わんない。
友だちと集まってやることは、昔からゲームだったわ。
人のやることはなんも、変わらない。
で、ソシャゲで知り合って、結婚してる人もたくさんいる時代。
1000年ぐらい遡ると、噂を聞いただけの女子に詩を書いて渡して、女子も詩が気に入ったら、お互い顔も観ずに床に入って結婚、という時代もあったではないか。
なんか、ソシャゲのコミュニケーションの方が、まだ丁寧なんじゃないのか?って思えて来た。