1980年代後半から、女子高生のスカート丈が短くなるのに合わせてブームになったルー
ズソックスも、2000年以降そろそろ下火に。
2003年にルーズソックスの火付け役と言われた、ソックス販売のブロンドールが倒産。
一つの時代が終わりました。
2000年頃、教科書出版社の三省堂さんから高校英語の教科書に私のイラストを使いたい
と依頼がありました。早速、神保町の三省堂さんへ、イラストラフを持って打ち合わせ
に行きました。
主人公は高校生の男女。仮名「ケン」と「ジュンコ」英語の教科書らしいネーミング。
で、ジュンコの足元は「ルーズソックス」。今どき(当時)の女子高生です。
この漫画の1コマ目と2コマ目のような、女子高生の絵を、教科書だからちょっと抑え
気味に描きました。
すると担当者さんが「喜多桐さん、ルーズソックスはアウトです」と。え、やっぱお堅い教科書出版社さんは、ルーズダメなんですかね。と聞く
と、そうではなく教科書は、今打ち合わせをして出版してから学生の手に届くのが「4
年後」という、気の長い作業であるため「4年後、ルーズソックスのブームが終わって
る可能性が充分ある」と、言われ納得。
担当さんの言葉通り、2000年以降、女子高生の靴下は紺のハイソックスにとって代わ
り、徐々にブームが終了しました。
担当者さんには気に入って頂いたイラストですが、残念ながら教科書には「不適切」な
画風なのか不採用に終り残念でした。
あのままルーズソックスの女子高生が教科書に載ってたら「うへ、このイラスト、超ダ
サ」とか言われていたのですね。